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日原いずみ

「そでまく」東京小劇場過去作品上映会 文化サロン汽水域


【11月18日 投稿分】

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今日の午前中は、文化サロン汽水域に、とある男友達と伺いました。
メインの目的は、喫茶部店主のかおりちゃんの企画「そでまく」の東京小劇場過去作品上映会。
かおりちゃん本人から先月お声掛けいただき、どこかのタイミングで是非観に行こうと思っていました。
元々文化サロン汽水域を案内したかった友達とタイミングを合わせ、初日の今日に。
上映時間の前に、オーナーの秀子さんに能舞台や舞台裏まで見学させてもらい(私は内覧会でも拝見しているけど改めておもしろい空間だなあと感心しながら)、喫茶部でモーニングパンケーキをいただきました。
東京で舞台女優をしていたかおりちゃんは私の小説をすべて読んでくれていて、通じ合えるものがあり、いつもおもしろいけど、特に今日は炸裂だった(炸裂に感じてうれしかったw)
空間も、飲み物も絵になって、美意識高い、敷居高そうな場所なのに、私にとっては毎回爆笑することが多く、今日はギリシャのカフェを思い出していた。ドアの向こうは港、みたいな。
「汽水域」という名前からの印象もあったかも。
目当ての演劇上映は、気軽に観られる20分の『反復かつ連続』で、内山ちひろさんが4人姉妹の朝食風景を演じた一人芝居。
これが、終盤で思いがけず涙がいっぱい出てきて、今でも思い出すと泣けてくる内容だった。
これから行かれる方のためにネタバレ的なことを書くのは控えるけど、喧騒と残響が今の私には深く届いた。
観終えた後から今も、すごくいい余韻が残っていて、これが舞台や小説の素晴らしさだよなあと思った。
何気ない日常の切り取り方や演出によるんだけど、深い。巧い。
私は短編が好きなので、こういうものを創りたいと思う。
亡くなった『赤土に咲くダリア』の編集者の、「小説は人生を切り取ったもので、だから大説ではなくて小説なんでしょうね」みたいな言葉を思い出した。
その人は、直木賞作家や山本周五郎作家やアウトロー的な錚々たる作家を担当しながら、日常を大切にしたり、日常を大切にしたい私のことを尊重してくれる人だった。
豊橋にいると小説について熱く語れる人はいなくて(読み手ではなく書き手の側で)、私も日常こそが大切な気持ちに変わりないけれど、今年になって久々に短編に没入したら、やっぱり創作にしかないワクワクがあって、今日の演劇を観て、また書こう、という気持ちにさせてもらえた。
かおりちゃん、秀子さん、素敵な企画をありがとうございます。
上映日程や、今日別の方からいただいた吉田文楽(21日開催)のチラシは写真の末尾に載せます。
あ、今日は珍しく携帯電話を忘れて、同行のお友達の携帯で撮ってもらったり、撮らせてもらいました☺
泣いたり笑ったりにご一緒してくれてありがとう!!
*汽水域喫茶部、明日はたまたまだけど臨時休業です。