Love the Moment

日原いずみ

「伝える」ということ

 

8月22日のブログで書いた、20年前に住んでいたマンションの管理人さんから、翌日、家の郵便箱にお手紙が入っていた。

私たちのことを憶えていてくれて、夫が書いたハガキを私がマンションに届けたことを喜んでくれていた。

 

そして、昨日掲載された東愛知新聞の「ごみ収集車の職員さんへの感謝」を読んでくださった、豊橋市役所収集業務課長さんから、facebookのメッセージでお礼が届いた。

こちらから関係者の方に伝えたいと思っていたところ、直接メッセージをいただけて感動した。

その中に、<職員のモチベーションも高まります。>という言葉もあり、うれしかった。

 

ブログも、新聞のエッセイも、当然ながらそのスペースに私が思うすべてを書くことはできない。どんなに長く書いたとしても、書き切れないことはある。

 

なので、私なりに書けなかったおもいも含めて、ご返事した。

 

とにかく、当事者の方に伝わったことがうれしかったし、市民の方々に改めてゴミ収集のお仕事をしている方々(同時に、あらゆる職種の方々)への感謝の気持ちを持ってもらいたいし、改めてマナーを見直すきっかけにもなったらいいなあと思う。

 

********

 

今日の午前中に会ったお友達から「まーちゃんは今、何がいちばんしたいの?」と聞かれ、私はすぐにこたえられなかった。

とてもいい意味で、やりたいことがないのだ。

やりたいことを叶えてきたし(自発的な意欲で)、やりたいことが叶えられてきたし(運や見えない力のおかげで)、今も、やりたいことをやれているから満たされているのだと思う。

 

でも、課長さんからのメッセージを受け取って、はっきりと思った。

私は、広く、「伝える」ということを続けていきたい。

☆「広く」は、広い範囲に伝えたいのではなくて、やり方にとらわれない広い意味で

 

「伝える」ということをして、そこから派生するいろいろがおもしろいし、ありがたい。

社会彫刻という言葉がしっくりくる。

ヨーゼフ・ボイスの言葉として今調べてみたら、伊勢谷友介がそのタイトルで本を出していた。彼の多岐にわたる活動にも共感する。

表現活動と同時に、政治や教育に関わるのはそういう理由。

自分が社会で起こすさざ波によって、明らかに何かが変化したり向上することに喜びを感じる。

 

「伝える」ということが、仕事だとか夢だとかいう段階を過ぎて、今では天命だと、思うでもなく身についていると思う。

15年以上前に行った母校の高校での講演「『伝える』を一生の夢として」(高校生向け)

去年行った講演「『伝える』を天命として」(表現活動に興味のある年配の方々に向けて)

 

私自身の年齢やステージによる感じ方の違いはあるけど、一貫している。

 

書くこと、話すこと、様々な発信、表現を通してわかったことは、「伝えた」後には反応が来るということ。

それが、うれしいものもあれば、どうしたらいいんだろう?というものもあるのが事実。

広く伝われば、広く反応が来る。

 

過去に女優のともさかりえちゃんや物議を醸したボクシング中継の実況をしていたアナウンサーなどと直接語った時に、彼女や彼らが相手をしている壮大な「数」について想像したことがあった。

私はそこまでの数は知らない。

ただ、自分が許容できる数を超えてしまう経験は何度かある。

 

それをどうしたらいいんだろう?ということで先週以来考えてるけど、今日の課長さんからのメッセージで気が晴れた。

 

自分が目指したいスタイルはよくわからないけれど、わからないなりに、その都度のありのまま対峙していこうと思う。

ずっと未知の自分を目指し、未知を生きているのだから、わからなくても仕方ないわけで・・・

 

今日、尊敬する別の人はこう言った。

「(自分が関わった人が)幸せになってくれたらいいから」

 

私もそうなんだと思う。

 

文字通り自分の「胆力」を上げて、自分と(家族はもちろん)、できる範囲での人の幸せを考えて行動していこう。